Shozo Iwanaga's scientific contributions

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国立歴史民俗博物館が、弥生土器付着炭化物のAMS法による年代測定を用いた弥生時代開始年代論を発表した。それを支持する中国考古学者による遼寧地域・朝鮮半島における青銅器文化の年代論を検討した。磨製石剣の編年と年代、遼寧式銅剣1式の年代幅、「遼寧式銅剣I式」と「V式」の関係、遼寧式銅剣と細形銅剣の関係-細形銅剣の出現年代、細形銅剣・鋼矛・銅戈のセットの上限年代、の諸点について再検討した結果、対象とした中国考古学者の年代論は、いずれも未検証仮説を積み重ねたきわめて無理が多い議論であり、従来の年代観で大枠では問題が無いことが判明した。この観点から、出土人骨を用いたAMS法による年代測定結果(田中・溝口・岩永・Higham2004)を検討すると、歴博年代論に比してはるかに妥当であるものの、なお50~2...
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九州大学では約3000体に及ぶ古人骨資料を所蔵している。それらは医学部解剖学第二講座の教官が、北部九州を中心とする西日本一円の発掘調査の現場に出向いて、調査・研究に当たってきた資料である。現在では比較社会文化研究院基層構造講座に移管されており、将来は総合研究博物館の収蔵品となる予定である。人骨の年代は縄文時代から江戸時代にわたるが、中心を占める弥生時代・古墳時代の人骨と、それに基く研究は、現在の日本人の形質的な特徴がどのように形成されてきたのか解明する上で、大変重要な役割を果たしてきた。それに加えて、1980年代後半から、当時解剖学第二講座に在籍した田中良之氏(現九州大学比較社会文化研究院教授)・土肥直美氏(現琉球大学医学部教授)が推進してきた、弥生時代・古墳時代遺跡出土古人骨の歯冠計測値に...