March 2016
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本稿では、地域交通などの公共サービスによる最低限の生活水準の達成という政策を再分配政策と見なし、それぞれの地域の政策決定者が補助の水準を決めることを利他的行動の水準を決める意思決定と捉えて、経済実験による分析を行った。経済実験の結果、補助という利他的行動の水準に関する意思決定が、他者の利他的行動を観察することにより、補助の水準が平均化されることが明らかとなった。このことは、他の自治体の状況を観察しやすくすることにより多くの自治体で補助の程度に関する差異を縮小するように意思決定をする可能性を示唆する。